ザリガニの鳴くところ 感想

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ザリガニの鳴くところ 小説・感想

ディーリア・オーウェンズ(著)文学/外国文学小説

感想 読み始めから物悲しい雰囲気が漂ってきて脳内に映像が再生される小説。湿地の少女はひどい環境に身を置いているが、かすかに心が温まるシーンも出てくる。しかし、今後に待ち受けるトラブルを思うと安心できない。あとからドーンとどん底に落とされるのではないかと不安になる。ゆえにページをめくる手が止まらない。

尻すぼみな展開という事はなく、カイアが幸せになれるのか、だれを選ぶのか、犯人は誰なのか。

最後まで読者を離さないそんな一冊でした。

登場人物も魅力の一つ。

湿地の少女と関わる男の子のテイトが男前すぎる。

さりげない気遣いに深い愛を感じる。落ち葉の中の二人、ボートの上の二人。どのシーンを切り取っても美しい描写で満足度が高い。

厚さ2センチほどの外国の文学小説という事で購入したは良いが、ハードルが高いかもしれない。と感じたが、

帯のあらすじを読めば、尻込みせずに1ページ目をめくることができます。

なお、この著者はこの本が初めて出版する本で、現在は2作目などは出ておりません。

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